トップアスリートを目指す子【親の覚悟とは】

我が子がどんなスポーツを選択するにしろ、その道で食べていくには、
ひたすら続ける努力だけでは、厳しい現実と言えるかもしれません。
結果はもちろんですが、「運」、「自分に合った仲間や指導者との出会い」、「挫折を乗り越える力」、「大会当日のコンディション」など様々な奇跡と言える要因が積み重なった時、花が咲くのでしょう。

そして、
そのたった一握りのトップアスリートと呼ばれる人材になるために、親は時間とお金を費やす覚悟を決めるのです。

今、世界で活躍するどんな一流の選手でも幼少期は親と共に過ごし、右も左もわからないところから試行錯誤していた時代があったはずです。

運も味方につけて知名度を上げていった時、これまでとは少し違う人間関係に悩むことも増え、
他の家庭との教育方針の違いに戸惑いを感じることも増えるでしょう。

冒頭で話したように、
トップアスリートを目指す親として、周りとの距離や価値観の違いを感じる出来事があったのならば、それは、一歩だけ階段を昇ったのだと喜ぶ出来事として捉えていいのかもしれません。

以上のことから、
親が意識しておくべき3点についてまとめてみました。

結論から言います。
親ができることは、我が子は、スポーツを通じて人間的な成長を遂げられているかということです。
それを常に自問自答しながら接していくことが重要なのだと思います。

目次
1.教育方針の違い
2.親がしてあげられること
3.我が子にだからこそ伝えられること【結論】

1.教育方針の違い
トップアスリートを目指す子の親
・朝起きてすぐ食事の準備、お弁当作り等に取り掛かる
・自分の身支度は二の次
・送迎
・空き時間で家事や仕事をこなす
・家計を支えるために節約
・自分含め、家族の健康維持に努める

ハッキリ言って休みというものはありません。

トップアスリートを目指す子ども
・みんなが休んでいる時、当たり前に活動する
・土日祝日、クリスマスや正月も練習
・テスト前の休みはなし
・受験勉強の時もスポーツとの両立を余儀なくされる
・寝不足でも学校は休むことはできない
・勝つためにどうするか、ひたすら考える
・思春期に恋愛ができない(?)

一般家庭と比べると、1日の時間の使い方が全く異なるわけですから、これまでの人間関係を維持していくことは難しくなっていくはずです。仲良くしていた友人やママ友など距離が離れてしまったと感じても落ち込むことはありません。仕方のないことです。

しかし、悩みを抱えて一人で悶々とすることはありません。必ず、自分と同じ悩みを抱えている人、問題を解決し終えた人と出会うことができます。真っ直ぐな心で我が子を応援していると、不思議と出会いはあるものです。

そして、ある一定の時期を過ぎると「恋愛」という避けては通れない道に辿り着きます。恋愛こそが我が子の成長と喜ぶ親も多いでしょうが、トップアスリートを目指す子の親は複雑な心境を抱きます。恋愛なんて、いつでもできる、引退してからでもいいのだと・・。当の本人は親の心配なんて気にならず流行りに身を任せます。恋愛なんて興味がない!という子もいるでしょうが、たいていは誘惑に流されてしまうものです。
情報化社会とも言われる現代においては、早ければ小学生からスマホを持ち歩いています。様々な連絡手段があるため、誘惑に目が眩み、目標が疎かになるなんてこともよく聞く話しです。男女別での思春期における心理的変化も見据えておく必要がありそうです。名門校に進学となれば、男女交際が禁止という所も多いですので。

2.親がしてあげられること
・まずはゆっくり我が子の話を聞く
・食事の管理と睡眠時間の確保
・勝負の後、負けても怒らない

幼いうちは親子二人三脚で目標に向かうことと思います。1番ダメなのは、親が子どもの意見を無視し、突っ走ってしまうことです。自分の経験を元に、欲を出し、もっとこうするべきだ!と頭ごなしに叱ってしまう親が多いのではないでしょうか。

そうすることで子どもは、時間を掛けてゆっくりと自信を失くし、殻に閉じこもり、自分で戦うことを忘れてしまいます。その結果、大事な場面で自分で考えて行動することを恐れ、負けに繋がるといった悪循環になるのです。
親は、その戦いの勝敗より、まず我が子は本気で取り組み、戦っていたかを評価することが大切です。もちろん、マナーやモラルに反することに対しては厳しい指導が必要ですが、結果に対しては信じて待つことです。

親も辛抱なのです。

どうせ同じ時間を使うなら、時間を掛けてゆっくりと自信をつけていく我が子を見ていく方が楽しいかもしれません。厳しい練習の後、美味しい食事、それは、例え手作りではなく、コンビニ弁当だとしても、一緒に食卓で過ごす時間が何よりも暖かかったりするものです。親の愛情を感じることができれば、ゆっくり眠りにつき、翌日から頑張る動機ともなり得るでしょう。

3.親が我が子にだからこそ伝えられること【結論】

・1番の味方であると伝えよう
・悔いのない戦いをしなさいと伝えよう
・頑張る我が子が誇りであると伝えよう

結論は冒頭で述べたように、スポーツを通じて人間的な成長を遂げられているかということに尽きます。残念なことではありますが、どんなスポーツを選択しても永遠に咲き続けられる花はありません。結果はもちろん大切です。だって、そのために時間もお金もかけているわけですから。

しかし、いくら知名度が上がっても、その期間というものは限られています。必死に努力した結果、頂点に立ったとしても周りを見渡した時、本当は誰からも応援されていない選手だったというほど、悲しいことはありません。
人生というのもは、そのスポーツを終えた後の時間の方が遥かに長いです。ですから、今この瞬間をかけがえのない時間にするために、いつだって私はあなたの1番の味方で、戦うあなたが誇らしいと、例え言葉に出せなくても思い続けましょう。

トップアスリートを目指す親子にしかわからないプロセスがあるわけですので、親は覚悟を決めた以上、一歩下がって見守る勇気、そして、いつだって我が子が人間的に成長していけるよう、厳しい愛情を持って清い道へ導くことが何よりも大切なのかもしれません。

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